地球上で最大クラスの大きさを持つシロナガスクジラ、様々な言語や道具を使いこなす人間、両者を比較するとどのようなことが分かるのでしょう。
同じ哺乳類でありながらも、生活環境や体の作りが大きく異なる二つの生き物。
ここでは、シロナガスクジラと人間の比較として、脳みそや大きさ、寿命にスポットをあてご紹介します。
海と陸の哺乳類・シロナガスクジラと人間の比較
シロナガスクジラと人間を比較した時に、一目瞭然なのが体の大きさの違いです。
シロナガスクジラの体長は、26メートル未満の個体が多数を占めますが、最大体長は約34メートルにも及び、体重は80トン~190トンです。
このシロナガスクジラの体長と体重に対して、人間の身長は、平均身長約170センチメートル。
人類最長身長としてギネスブックに記載されている記録でも、272センチメートルで、シロナガスクジラには遠く及びません。
体重の差も歴然としており、体格の良いお相撲さんでさえ300キログラムもありませんから、比較の差は大きいですね。
約6キログラムの脳みそをシロナガスクジラは持ち、比較対象の人間は1.4キログラムです。
頭の良さを測る目安として脳みその重量が挙げられますが、シロナガスクジラは人間より知能があると言えるでしょうか。
確かに、脳みその重さは頭の良さを比べる一つの指標にはなりますが、ここでの比較では当てはまりません。
今回の比較では、脳化指数の得点がポイントと言えるようです。
脳化指数は1を平均の得点として、1よりも多い得点を示した方が知能があると判断する方法。
動物の体重から予測される脳みその大きさと実際の脳みその大きさとの比率によって導き出します。
この方法によるシロナガスクジラの脳化指数は1.8、人間は7.5を得点しています。
脳化指数による結果は、人間の方がシロナガスクジラよりも知能が高いということになり、これには頷かれる方も多いのではないでしょうか。
シロナガスクジラと人間の寿命が似ているというと驚かれる方もいるかもしれません。
しかしながら、シロナガスクジラの寿命は、約100年~120年で平均寿命は約85年です。
比較する人間の平均寿命は、2015年厚生労働省が公表している「完全生命表」では、女性86.99歳、男性80.75歳となっており、シロナガスクジラの平均寿命と数年単位の違いに留まります。
また、2015年の時点で100歳を超えている日本人は6万1568人のことから、人間の寿命120歳説まで持ちあがっています。
まとめ
ここまで、シロナガスクジラと人間の比較についてお伝えしました。
体の大きさ脳みそによる知能の違いがありましたが、興味深いのはお互いの寿命が似ている点です。
「同じ時期に生まれて、生涯友達でいる」このような可能性を感じさせる比較結果でした。