一口にクジラと言っても、クジラにはたくさんの種類がいますが、セミクジラというヒゲクジラは、「世界で最も優しい生物」と呼ばれることがあるようです。
セミクジラとは、どんなクジラなのでしょうか。
この記事では、穏やかな性質の持ち主と言われるセミクジラについてまとめています。
セミクジラは、優しいクジラ?
セミクジラは、クジラの中で最も大人しいクジラと言われています。
・セミクジラの中には人間が乘るボートや船などに興味を示して様子を伺うことがある。
・人間などを見ても攻撃することなく静かに去っていく。
・人間に嫌なことをされて威嚇をする場合でも、穏やかに加減してくれる。
・自ら人を背中に乗せてくれる人懐こい遊び好きなものがいる。
・孤児となった子クジラを他の母クジラが交代で育てることがある。
※子クジラを2頭抱えることは、母子共々命の危険が高くなってしまう。
セミクジラのこれらのエピソードが「世界で最も優しい生物」と言われる所以のようです。
とは言え、クジラの性格が穏やかであっても十数トンもある体の持ち主なので、うっかり衝突などしてしまえば、どちらも怪我を負う危険があります。
セミクジラは、どんなクジラ?
セミクジラは乱獲によって激減し、現在は絶滅が危惧される種となって1936年に全面捕獲禁止となっています。
優しいく人懐こい性格が仇となってしまった?
セミクジラは和名で、英名では「Right Whale」と表記されます。
これは、捕鯨が容易だとかの意味が込められていて、セミクジラの穏やかで人懐こい、また好奇心旺盛な性格が仇となって捕獲しやすいクジラであったことが名称となったようです。
性格以外にも、セミクジラは泳ぐのが早くないクジラで絶命させても体が海に沈まないことも捕獲に都合が良かったそうです。
ちなみに、和名のセミクジラは、漢字では「背美鯨」「勢美鯨」「背乾鯨」などと表記されます。
セミクジラの背中には背びれがなく、海面から出た背が美しい小山に見えたとか、背で海水が乾く様子が名前の由来になっています。
まとめ
セミクジラの体長は13mから18mと、大型のクジラになります。
「世界で最も優しい生物」と呼ばれるほど人間を警戒しないどころか、人懐こかったりする穏やかな性格であったことが仇となって乱獲され激減してしまったクジラです。