日本の一部の地域では、昔から鯨は貴重なタンパク源として活用されてきました。
私の母(60代)が子どもの頃は、牛肉は貴重だったからカレーの肉として鯨肉が代用されていたと聞かされました。
昔と比べると、とても高級な食材となってしまいましたが、食べる際に注意することはないのでしょうか?
ほれ!全部クジラ料理だ!
鯨の刺身、鯨ベーコン、晒し鯨、鯨の焼肉!
みんな美味いぞー❗😋
これを食べずにグルメだの食通だのミシュランだの笑わせんなよ😁😁😁 pic.twitter.com/pqfqzKLxur
— 剣kenn (@hskenncutter) 2018年2月20日
鯨に寄生する虫は?
鯨の体の表面には磯部で目にすることができるフジツボを観察することができます。
付着している部分は顎の下、胸ビレのところに多く見られます。
また、体の表面には体長1センチくらいの生き物が生殖孔や肛門の周りに付着しています。
その正体は「クジラジラミ」と呼ばれ、シラミと名が付いていますがエビやカニなどと同じ甲殻類に分けられています。
スペインのバレンシア大学の研究者によると、体表にしっかりと張り付くために鋭い爪と腹部にトゲを持っているそうです。
鯨を含む海の哺乳類の胃の中には、「アニサキス」と呼ばれる細長い白くて透明な虫が寄生しています。
一般的には、魚の内臓に寄生していることが多く見られますが、筋肉部分に寄生することもあります。
確実に予防するには、加熱処理をするか、あるいはマイナス20℃の環境で1日間保管することです。
鯨の刺身の安全性は?
寄生虫とメチル水銀が大きな問題となります。
店頭に並ぶ鯨は、流通経路などを考えれば冷凍して貯蔵してあることが多いと思います。
念のため購入する前に販売元でどういった管理がされているか、などを確認してみましょう。
刺身で食べる場合はマイナス20℃で保管されていることが望ましいです。
こういったことは稀ですが、特定の水産物を好んで食べ続けると水銀の過剰摂取になるおそれがあります。
特にマグロ類、サメ類、鯨類などはメチル水銀濃度が高いと言われており、週に150g前後食べるくらいにしておきましょう。
鯨類の中でもイルカの肉には、特に高濃度のメチル水銀が含まれているため、注意しましょう。
まとめ
あまり知られていないかもしれませんが、鯨には体表と体の中に寄生する虫がいることが分かりました。
人体への影響を及ぼすのは鯨の胃の中にいるアニキサスですが、加熱したり、適切な温度で冷凍したりすれば刺身でも大丈夫です。
また、鯨肉を食べ過ぎると水銀を摂取する可能性が高くなりますので、適度な分量で食してください。