人間の乱獲によって数が激減して絶滅の危機に瀕したものの、捕鯨禁止によって生息数が数万頭にまで回復したと言われる「コククジラ」は、比較的小柄のクジラだと言われています。
コククジラは。どれくらいの大きさのクジラなのでしょうか。
今日千葉の西川名で撮影されたコククジラ、ほぼ間違いなく私が昨年3月に神津島&新島で撮影した個体と同一ですね。右体側や右胸びれの白班が完全に一致しました。まさかまだ日本で暮らしていたとは… pic.twitter.com/Ec0aDaA8B3
— 水中写真家 高縄奈々@イルカ写真集発売中 (@Aduncus7) 2016年1月12日
目次
コククジラの大きさは?
コククジラの体長は12~14mです。
10m以上もあるので十分大きな体をしていますが、これでもヒゲクジラの中では小柄だと言われます。
ハクジラとヒゲクジラ
クジラは大きく「ハクジラ」と「ヒゲクジラ」の2種に分類されます。
ハクジラは歯のあるクジラで、ヒゲクジラには歯が無い代わりにヒゲがあります。
イルカやシャチ、スナメリなどがハクジラの仲間で、コククジラ、ミンククジラ、シロナガスクジラなどはヒゲクジラです。
ヒゲクジラで最も大きなクジラは?
ヒゲクジラで最も大きいのは、シロナガスクジラ
ヒゲクジラで最も大きなクジラは、「シロナガスクジラ」で、体長20~34mです。
体長が30mを超えるシロナガスクジラは地球上で最も大きな動物と言われています。
シロナガスクジラの次に大きいクジラが最大体長24m以上のナガスクジラ、次に最大体長20mのホッキョククジラにセミクジラと続きます。
ヒゲクジラには体長15m前後の種が多いので12~14mであるコククジラは小柄だと言われるようです。
ハクジラで最も大きいのは、マッコウクジラ
ちなみに、歯のあるクジラで最も大きいのは「マッコウクジラ」で、標準的な体長はオスで16~18m、メスで12~14mです。
マッコウクジラのオスは、コククジラよりも大きいですね。
また、マッコウクジラは歯のある動物としても世界最大です。
コククジラの食事方法
体の大きなシロナガスクジラは、一旦腹いっぱいに海水を飲み込んで閉じ気味にした口から海水を出して口内のヒゲで餌(オキアミやプランクトンなど)を濾し取る「呑み込み型」方式で食事をし、ホッキョククジラは口をあんぐりと開けたまま泳ぎまわって口内の長ーいヒゲで餌を濾し取る「濾し取り型」方式で食事をします。
ヒゲクジラの中では、ちょっと小柄なコククジラは外洋には出ずに沿岸部を南北に往復して生息しますが、食事方法も変わっています。
コククジラは口で海底の砂や泥を吸いこんで呑み込み型のようにヒゲの間から海水や砂、泥だけを出して、ゴカイやカニなどの甲殻類を餌にしています。
このように底層で泥ごと口に含む食事方法をするのは、コククジラだけです。
まとめ
コククジラはヒゲクジラの中で比較的小柄なクジラと言われていますが、それでも体長は12~14mもあります。
コククジラの体にはフジツボやクジラジラミなどの外部寄生物が付着していることが多く、海中では岩のようにも見えるそうです。