クジラやイルカなどは超音波を使って仲間とコミュニケーションを取ったり獲物との距離を測ったりしますよね。
ですが、コミュニケーションや距離を測るだけでなく、獲物を攻撃することもできるそうです。
ここではクジラの超音波についてご紹介します。
クジラは超音波で距離を測れる
クジラが超音波で仲間とコミュニケーションを取ることをエコーロケーションというそうです。
これは仲間とコミュニケーションを取るだけではなく、獲物との距離や大きさ、形、材質などのことが分かるようです。
あまり目の良くないクジラ類にとっては無くてはならない能力です。
特にハクジラ類は頭部にメロン体と呼ばれる器官をもっており、エコーロケーションが発達しているそうです。
超音波で攻撃もできる?
イルカなどの小型のハクジラ類で獲物を超音波で一瞬マヒさせて捕食する、という話は聞いたことがあるのではないでしょうか?
この超音波での攻撃を、ハクジラ類最大のマッコウクジラもできるそうです。
マッコウクジラも同様に、頭部のメロン体と呼ばれる器官を使って超音波を収束し、イカなどの獲物をマヒさせて捉えているようです。
これがものすごい威力で、ダイオウイカにもマヒさせる効果があると言われているそうです。
ただ、マッコウクジラとダイオウイカが戦うのは1000m以上の深海なので、見た人はいないそうです。
ハクジラ類とヒゲクジラ類では超音波の利用法が違う?
ハクジラ類にはメロン体と呼ばれる器官があるので、超音波を使って獲物との距離を測ったり、形や大きさを判別することができますが、ヒゲクジラにはメロン体がありません。
さらに、ヒゲクジラ類の発する音域は低く、音の振動幅が広いため、小さな餌生物を確認することはできないと言われているそうです。
ですが、低い音は遠くまで伝わることから、主に地形などを探ったり、仲間との交信に使用しているそうです。
なぜハクジラ類のエコーロケーションは発達したの?
これは主食にしている餌の違いのようです。
ヒゲクジラ類は主な餌としてオキアミやプランクトンを食べていますよね。
これはわざわざ獲物を追いかけなくても、口を開けて泳いでいれば入ってくるのですが、ハクジラ類の主な餌は、魚やイカなど、素早く動くものです。
これらの餌を捕えるために、超音波を使用したエコーロケーションが発達したようです。
まとめ
マッコウクジラやイルカなどのハクジラ類は、頭部にメロン体と呼ばれる器官があり、超音波を使って攻撃をしたり、距離を測ったりすることができます。
ヒゲクジラ類もエコーロケーションを使用しないわけではなく、低い鳴き声を利用して地形などを読み取っているそうです。