クジラの背中の噴気孔(鼻孔)はクジラの進化の代表です。
背中の穴は進化のしるし
クジラの祖先はほかの動物と同じように顔の前に鼻の穴があったけれども、水中での生活に適用して進化し次第に頭の上に移動したと考えられています。
鼻の穴は、「テレスコーピング現象」というクジラ独自の進化の特徴を獲得したため頭の上に移動して、呼吸をする事が安易になりました。
「テレスコーピング現象」は、クジラの進化の時系列を、語る上で指針となる特徴でもあり、今後の研究でさらに新しい発見があるのでしょうか。
ともかく、クジラは呼吸をするときに、噴気孔(鼻の穴)から体内の空気をはきだし、新しい空気を取り込んだ後再び潜水する。
噴気孔にはフタがついていて泳いでいるときには閉じていて、息継ぎをするときに開くのです。
背中の穴から出てくるもの
よく、クジラの背中から海水が噴出している絵を見ることがあると思いますが、あれは海水ではなく、クジラが吐き出した息に含まれる水分が体内と体外の気圧差で霧のように見えるのだそうです。
だから、あれはくじらの息継ぎです。
また、クジラの種類によって噴気孔の形、空いている場所、穴の数が違うのでクジラの「潮吹き」の形で種類を見分けることもできるようです。
背中にはほかに、セミクジラ類やシロイルカなどわずかなものを除いて、背びれを持っています。
ヒゲクジラでは小さいが、ハクジラ類では大きく発達しています。
まとめ
くじらは海中で生活するために手や足を進化させてだけではなく、呼吸するための華の穴も水の抵抗を少なくできる頭の上、背中の上に移動させて、生活に適応してきました。
イルカやクジラの仲間は、音波によって距離や対象物の大きさ・形を計る超能力的な力特殊な力を持っているといわれています。
「エコーロケーション」という超音波を使い情報を集め、周辺環境の確認や獲物の採取に役立てているといわれています。
陸上で生活できなくなったクジラが海中で生活するために様々な進化をへて今日の姿になっているのです。
人間も環境に合わせてもっと進化し続けることができるのでしょうか。